まずはここから！初心者が導入しやすいIT活用の第一歩
はじめに｜なぜ今、IT化が必要なのか？
近年、飲食業界における「IT化」は、コスト削減や業務効率化だけでなく、顧客満足度の向上や人手不足対策としても欠かせないテーマになっています。
コロナ禍をきっかけに非接触対応が求められ、デジタル決済・予約・スタッフ管理などのIT導入が一気に広まりました。
2025年現在、飲食店にとってIT導入は経営の安定と成長に直結する戦略です。
本記事では、「まだITを導入したことがない」「何から始めたらよいかわからない」という方向けに、導入しやすいIT活用法とツールをわかりやすく解説します。
ステップ1｜まずは「アナログ作業の見える化」から始める
IT化の第一歩は、「紙・手作業で行っている業務」を見える化することです。
- オーダー伝票を紙で管理している
- 手計算で売上を記録している
- 人手でシフトを調整している
これらはすべて、ITツールで簡略化・自動化できる業務です。
まずは現状の作業を洗い出し、どの業務をITで効率化できるかをチェックしましょう。
ステップ2｜IT化で得られる5つのメリット
- 業務時間の短縮
例：売上集計をボタン一つで自動計算 - 人手不足の補完
例：セルフオーダーや予約管理の自動化 - 顧客満足度の向上
例：キャッシュレス対応やスムーズな予約受付 - 売上分析による経営判断の改善
例：POSデータで人気メニューや時間帯別売上を分析 - スタッフの定着率向上
例：公平なシフト管理と勤怠記録の明確化
ステップ3｜導入しやすいITツールを活用しよう（一覧表付き）
初心者にも導入しやすい、おすすめのITツールをカテゴリごとにまとめた一覧表です。
必要な機能に応じて、まずは1つのカテゴリから導入し、徐々に広げていきましょう。
▼ ITツールの一覧表はこちら
| カテゴリ | ツール名 | 機能・特徴 | 価格帯 | おすすめの店舗規模 |
|---|---|---|---|---|
| POSシステム | Square POS | クラウド型POSシステム。売上管理、在庫管理、レポート機能が充実。 | 月額¥0〜¥10,000 | 小規模〜中規模店舗 |
| Airレジ | 無料で提供され、タブレットで簡単に操作。オンライン決済もサポート。 | 無料（オプション有） | 小規模店舗 | |
| 予約管理 | TableCheck | オンライン予約、顧客情報管理、リマインダー機能などが含まれる。 | 月額¥5,000〜¥20,000 | 中規模〜大型店舗 |
| Resova | 予約管理、顧客管理、メニュー管理のオールインワンシステム。 | 月額¥10,000〜¥25,000 | 中規模店舗 | |
| オンライン決済 | PayPay | QRコード決済。スムーズな会計が可能。店舗側でも導入が簡単。 | 手数料 3.24%〜 | 小規模〜中規模店舗 |
| 楽天ペイ | クレジットカードやQR決済を一元管理。安全性も高い。 | 手数料 3.24%〜 | 小規模〜中規模店舗 | |
| 在庫管理 | Stock&Go | 在庫管理や発注が簡単にできるアプリ。売上データと連携。 | 月額¥3,000〜¥5,000 | 小規模店舗 |
| SupplyChain | 在庫の自動補充、発注業務の効率化、データ分析機能を提供。 | 月額¥10,000〜¥30,000 | 中規模〜大型店舗 | |
| スタッフ管理 | ジョブカン | シフト管理、勤怠管理、給与計算が一元化できる。 | 月額¥500〜¥2,000 | 小規模〜中規模店舗 |
| Workstar | シフト管理、給与計算、労務管理が統合されたツール。 | 月額¥2,000〜¥8,000 | 中規模〜大型店舗 | |
| 顧客管理 | Coubic | 顧客の来店履歴やアレルギー情報を管理し、リピーターを増加させる。 | 月額¥1,500〜¥5,000 | 小規模〜中規模店舗 |
| Zoho CRM | 顧客情報、売上データをもとに分析を行い、マーケティング施策に活用。 | 月額¥1,000〜¥5,000 | 中規模〜大型店舗 | |
| マーケティング | Mailchimp | メールマーケティングツール。顧客向けのキャンペーン配信やセグメント化が可能。 | 月額¥0〜¥9,000 | 小規模〜中規模店舗 |
| Instagram Ads | SNSを活用した集客。ターゲット広告で効果的に新規顧客を獲得。 | 広告費用が必要 | 小規模〜中規模店舗 |
ステップ4｜まず導入したい3つの基本ITツール
1. POSシステム（例：Square、Airレジ）
- 売上・在庫・メニューを一元管理
- スマホやタブレットで操作可能
- 無料プランもあり、初期コストゼロで始められる
2. 予約・顧客管理ツール（例：TableCheck、Coubic）
- 24時間オンライン予約受付
- 来店履歴やアレルギー情報の記録で、接客の質を向上
3. キャッシュレス決済ツール（例：PayPay、楽天ペイ）
- 支払いの簡略化＋客単価アップの可能性も
- 手数料や導入サポートを比較して選定
ステップ5｜無料ツールから試すこともできる
「いきなり本格導入は不安…」という方は、まず無料プランのあるツールから試してみましょう。
- Airレジ（無料POS）
- PayPay（導入費用なし）
- Googleカレンダーで予約管理を試験運用
少しずつデジタルに慣れていくことが、結果的に継続しやすいIT化につながります。
ステップ6｜ツール選びのコツ
- 店舗規模と予算に合ったものを選ぶ
- 使いやすさ（操作性）を重視する
- サポート体制の有無を確認する
- 複数の機能が統合されているかもチェック
導入時は、各ツールの「無料デモ」や「比較サイト」を活用して慎重に選びましょう。
飲食店向けITツール一覧表
カテゴリ別にツールの特徴や価格帯、適した店舗規模を比較できます。
初心者向けの低コストツールも多数掲載しています。
まとめ｜「小さく始めて、大きく育てる」
IT化は、一度にすべてを変える必要はありません。
まずは「紙の帳票をやめる」「決済をキャッシュレスにする」など、1つずつ導入していくことが成功のポイントです。
日々の業務が少しでも楽になれば、それが店舗の未来を変える第一歩となります。
ぜひ、あなたの店舗でも「IT化のはじめの一歩」を踏み出してみてください。