飲食店のIT導入が進む中、POSや予約システムといった「初級段階」のツールはすでに導入済みという店舗も増えてきました。しかし、次のステップでつまずいている方も多いのではないでしょうか?
この記事では「初級導入済み」の店舗向けに、ITツールの連携・業務の効率化・データの活用・集客強化といった“中級レベル”の取り組みをご紹介します。
目次
初級を終えた店舗の次の壁とは?
- データが取れているのに活用できていない
- 業務ごとに別ツールを使っており、手間が増えている
- 新規集客には注力しているが、リピーター育成が弱い
- SNSやクチコミ施策が場当たり的になっている
こうした状態から抜け出し、「効率的な店舗運営」と「継続的な売上づくり」を目指しましょう。
ITツールの中級活用|連携とデータ活用がカギ
POS × 顧客管理(CRM)の連携
- 来店履歴や購入傾向を分析し、個別対応型のクーポンやDMを発行
- VIP顧客の特定や再訪促進にも有効
オーダー・予約 × キッチン・在庫システム
- キッチンモニターや在庫自動反映で厨房の混乱を軽減
- 食材ロスの低減と業務時間の削減にもつながる
売上・会計 × クラウド会計ソフト連携
- 会計freeeやマネーフォワード会計と連携し、日次〜月次の財務確認を自動化
- 確定申告や経営判断の時短に貢献
集客強化とリピート対策にもIT活用を
▶ LINE公式/アプリでファンづくり
- 来店スタンプカード・クーポン配信・バースデーメッセージ
- メルマガより高い開封率でリピーター対策に効果的
▶ SNS発信 × 広告運用
- Instagram・Facebookで日常投稿+ターゲット広告を運用
- 写真・動画の一貫性がブランディングを後押し
▶ クチコミサイト対応・レビュー管理
- Googleビジネスプロフィールでのレビュー返信
- 自動収集・分析ツール(口コミコムなど)で改善点を可視化
中級IT導入のステップ
- 現状のIT環境を整理する(既導入ツールの棚卸)
- 業務ごとに必要な連携ポイントを確認
- スタッフへの説明・教育マニュアルを用意
- テスト導入 → 本格導入の順で進める
よくある失敗例
- ツール導入だけで「使いこなす」まで至らない
- スタッフの理解・教育が追いつかない
- 効果検証を行わず、感覚で運用を続けてしまう
- 月額費用だけが増えて収益に反映されていない
まとめ:中級編は「連携×運用改善」
初級導入を終えたら、ツール同士の連携と運用ルールの整備が次のステップです。業務をスリム化しながら、リピーター施策を強化すれば、安定した経営基盤が築けます。
次回予告:IT化【上級編】
次回はさらに進んだ「自動化・AI・基幹業務の統合」など、複数店舗・本部管理にも対応した上級編をご紹介予定です。