飲食がこれからも必要とされ、愛される業界であるために    時代のニーズに対応する店舗、商品・メニュー開発、オペレーション作りで顧客満足度・利益向上をサポートいたします

【第13回】数字で見る経営管理の基本|売上・原価・利益の見える化で店は変わる

はじめに

飲食店の経営は「感覚」では成り立ちません。
数字に基づいた経営判断ができるかどうかが、成功と失敗を分けるポイントです。

本記事では、飲食店経営に必要な「売上」「原価」「利益」などの基本的な数字の見方と、日々の管理方法をわかりやすく解説します。


飲食店経営に欠かせない「3つの数字」

指標内容目安(例)
売上1日の会計合計¥80,000/日(ランチ+ディナー)
原価材料費・仕入れ費用売上の25〜35%が理想
利益売上 −(原価+経費)10%以上の黒字が目標

売上を分解して見る

売上=「客数」×「客単価」

客数を上げるには:

  • 新規集客施策(SNS・チラシなど)
  • リピーター施策(前回記事参照)

客単価を上げるには:

  • セットメニュー・ドリンクの提案
  • 単価の見直しと価格戦略

客単価は500円変わるだけで、月商が数十万円変わることも。


原価率をコントロールする方法

食材原価率=(原価 ÷ 売上)×100

食材原価率例コメント
ラーメン約30%スープや麺原価が高い
パスタ約25%比較的原価は抑えやすい
居酒屋系35%前後食材数が多いと原価管理が複雑

原価を下げるには?

  • 食材ロスを減らす(仕込み量の適正化)
  • メニュー構成の見直し(利益率の高い料理を増やす)
  • 仕入れの見直し(まとめ買い・業者変更)

利益を守るために把握すべき経費

経費項目内容削減ポイント例
人件費スタッフ給与・交通費シフト最適化、予約管理の精度UP
家賃店舗賃貸料固定費。売上との比率確認を
水道光熱費ガス・電気・水道代定期見直しと機器のメンテ
宣伝広告費チラシ・SNS広告など成果が出る媒体を絞る
雑費消耗品・クリーニング代など月別推移を可視化する

利益=売上−(原価+経費)。利益が出てこそ、店は続きます。


“数字の見える化”を習慣にするには?

おすすめの方法:

  • エクセル・スプレッドシートで日々の売上記録
  • 原価・利益率をメニューごとに管理
  • 会計アプリ(freee、マネーフォワードなど)の活用
  • POSレジで客数・客単価を自動記録

「月次振り返り」を経営に組み込む

毎月1回、以下をチェックする習慣を作りましょう。

チェック項目ポイント
月商目標に届いているか?客数・単価の変動は?
原価率理想値(25〜35%)を超えていないか?
利益率黒字か?経費は膨らんでいないか?
売れ筋人気メニューはどれか?逆に動かないメニューは?

まとめ|数字がわかると飲食店経営は怖くない

数字の管理は、最初は面倒に感じるかもしれません。
ですが、数字を“味方”につけることで、経営判断に迷わなくなり、利益を守ることができるようになります。

感覚と経験に「数字」という根拠が加わると、飲食店経営は一気に安定してきます。


関連シリーズ記事

>食と空間の創造 ーその未来へー

食と空間の創造 ーその未来へー

飲食がこれからも必要とされ、愛される業界であるために、食の多様性、時代のニーズと共に変化していく必要がある現代お困りなことがありました是非一度ご相談ください!

CTR IMG